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往きて迷いし物語

もるあきがトールキン教授やPJ監督に翻弄されるブログ・『この世界の片隅に』備忘録

日本語字幕付き上映『この世界の片隅に』

 日本語字幕付き上映は、バリアフリー上映です。

 喋っている台詞そのまま、広島の言葉が字幕に出るので、平均的な洋画の字幕よりは字数が多めになります。 

 字幕があるとそっちに気を取られがちな人はやめておいた方が良いです。

 台詞の前にキャラクター名が出る、固有名詞や軍事用語を漢字で確認できるので、切り替えに慣れてる人は楽しめます。

 ギャグシーンも時差を感じず笑える仕上がりになっていました。
 私は字を読むときに頭の中で再生しながら読むタイプなので、早く読めてしまう人は笑いを堪えるのが少し大変ですが、頑張ってください。

 方言はひらがな表記なので、原作で漢字にルビつきになっていた部分などが少しわかりにくいです。
 これは耳で聴いた方がニュアンスはわかりやすいのでしょうか…原作を読んでからの視聴だったので、そのへんの感覚は私にはわかりません。

 効果音は(汽笛)や(爆発音)のように表示され、(パタパタ)や(ガシャーン)などのオノマトペではないです。

 なるべく大きなスクリーンで、座席の傾斜もしっかりしているシアターがいいと思います。(洋画の字幕がきちんと読めるスクリーンならOK)

 聴こえない・聴こえにくい人向けの上映に聴こえる人間が行っていいのか? という疑問もあるかと思いますが、バリアフリー上映なので誰でも楽しめるのが本来ではないかと考えます。

 むしろ積極的に観に行くことで上映回数が増える方向に持って行けたらいいのではないか、字幕が苦手でなければ普通に気になる映画を観に行くのと同じに観に行ってもいいのではないかと私は考えます。

 「日本語字幕付き上映」はまだ存在を知らない人もいて、字幕付きが何なのかよくわからないので観客に避けられ、映画館も積極的ではないといった状況です。
参考:
邦画"日本語字幕つき上映"のメリットと課題 『シン・ゴジラ』と『君の名は』の実績から考える-realsound
http://realsound.jp/movie/2016/09/post-2789.html

この世界の片隅に』では封切り上映の映画館全てで音声ガイドを実施していて、日本語字幕付き上映も概ね4日間実施中・実施予定になっています。『聲の形』では日本語字幕付き上映は一週間はあったはずですが('・ω・')

 「日本語字幕付き上映」の客入りが悪ければ映画館は「今後やはりこういう上映は回数を増やせない・実施できない」と考えざるを得なくなります。

 http://www.eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=548

 特別招待上映でも設けない限り、聴こえない人だけで満席になることはないのではないかと。応援したいからと無理して観る必要はないんですけども、字幕が苦手でなければ行ってみてはどうでしょうか。地方のシネコンはあまり客が入ってないところもありますし…。

 私は字幕なしで2回観た後での字幕付き鑑賞でしたが、前の映画館より大きなシアターだったのですごく見やすくて、不満はなかったです。画面中央への集中力は少し減りますが、字幕のおかげで今まで気付かなかったガヤの台詞がわかったり、画面の下の方へ視線がいくことでいくので、何気なく描かれた背景に目を留めたり、新鮮な気持ちで楽しめました。
 二回目以降なら行けるかも、という人も是非。
 『この世界の片隅に』がロングラン上映となった場合、円盤がいつ出るのかわからない状況で日本語字幕付き上映がいっさいなかったら悲しいですし。


 今後上映される邦画作品の日本語字幕付き上映がどうなるのかはわかりませんが、全体的にもう少し回数が増えるといいと思っています。
 もしかしたら来年再来年にはアメリカの映画館にあるという「マイ字幕表示用メガネ」が導入される方向にいくかもしれませんが、それはそれでいいことです。
 あと、せっかく日本語字幕付き上映をやってDVDやBDにも収録してある作品なら、パッケージには目立つ場所にそのことを書いておいてほしい、という意見も見ました。レンタルショップで上からシールなど貼られてしまって確認するのも困難な状況がよくあるとか。


(2011年11月13日記事より転記、一部修正)

http://www.eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=548

 『この世界の片隅に』では公開初日から音声ガイド付き上映があり、ほぼすべての劇場で二週目の日曜11月20日から23日までの四日間、日本語字幕上映も設定されています。初週かせめて二週目の土曜からがよかったなあ、その日程で行けない人もいるだろうから二週間は上映期間設けてほしかったなあと思わないでもないのですが、そもそも字幕なしの映画自体いつ打ち切られないとも限らないのでした…。

 それでもやってくれないよりはずっといいです。昨日は土曜でしたのに珍しくお年を召した観客も少なからず見かけましたし、若い方にも各映画館の割引デーとかぶってるのも良いかもしれません。
 日曜の20日はMOVIXデー、イオンカードを持っていればイオンシネマで割引、月曜はイオンシネマで年齢性別問わず割引、auユーザーでスマートパスかシネマパスに加入していればTOHOシネマズで割引、火曜はdocomoユーザーでdポイントクラブに加入していればイオンシネマで割引、MOVIXで女性向け割引、水曜は多くの映画館でも女性向け割引が実施されています。年配の方向けの割引や夫婦割引のある映画館もありますね。夜間の外出ができる大人はレイトショーもあるよ。


聴覚障害者だって、好きな映画を字幕で観たい!! - Togetterまとめ
http://togetter.com/li/471212

『聲の形』の字幕付き上映の有無を巡る諸々の意見 - Togetterまとめ
http://togetter.com/li/1026178

邦画“日本語字幕つき上映”のメリットと課題ーー『シン・ゴジラ』『君の名は 。』の実績から考える-realsound
http://realsound.jp/movie/2016/09/post-2789_entry_3.html

立川シネマシティ「邦画の日本語字幕付き上映」について - Togetterまとめ
http://togetter.com/li/1022503

 ↑私が読んだ順に並べました。

 日本語字幕付き上映が映画館側にリスキーなものと思われて上映回数を減らさざるを得ない状況なのは、聴こえる人間が詳しいことを知らないで避けてしまうせいもあるんじゃないかなと思います。本当にそこまで鑑賞のさまたげになるものなのか? 一度経験してみたいです。聴こえない、聴こえづらい人だけで座席がすべて埋まってしまうことはそうそうないはずですので、背の高い人は後ろの方に座る、程度の配慮で充分ではないかと思います。

 私は普段どちらかと言えば洋画を観ることが多いので、この事が話題になった時、全部字幕付き上映にすればわざわざ選ぶ手間もなくなるし、いいんじゃないか? と考えたのですが、字幕があると集中できない人もいて困る、ということも教えていただきました。
 しかしやはり『この世界の片隅に』の観客は高齢で聴こえづらい人の割合も少なくなさそうだし、海外でDVDを買うと色んな国の言語に対応してるのに日本で買うとせいぜい原語か日本語ぐらいしか選べない上に、発言者の表記などがない場合もあるので複数のキャラクターが一斉に喋るシーンではわかりにくそうだな、という印象なのです。


(2011年11月26日追記)

この世界の片隅に 字幕」でさーっとツイッター検索してみました。全部の意見を観られたわけではないので、何かとふんわりしていてすみません。この記事をシェアしてくださった方もありがとうございました。自分でするの忘れていました。

 日本語字幕付き上映に関しては、台詞の理解が深まった、映画に夢中になって字幕は気にならなかったという意見、苦手、(自分が観たのは)失敗だった、という意見がありました。好意的な発言がほとんどでした。というか、実際に日本語字幕付き上映を観た人は自分が苦手だと表明することはあっても「こういう上映形態は意味がわからない・要らない」という意見は出ていないと感じました。苦手な人は事前に避けるのもうまくいったのではないかと思います。一部には字幕なしが良かったのにうっかり観てしまった、という人もいたようなので、映画館での表示の問題もあるのかな?
 効果音の詳細がわかってしまうのでネタバレになる、という意見には、なるほどと思いました。知識がない人間にはネタバレにならないケースもあると(^o^;)
 良くも悪くも字幕なしで観るのと違った観方になります、との意見も。
 「隼鷹」が「準鷹」、「すずさん」が「ずすさん」になっていたという指摘もありました。私は気がついてませんでした…ぼんやり見ている…。

 字幕上映が全部の映画館で同時期に行われ、しかも短期間だったので、そのことに対する意見もありました。期間内に見られなかったので再上映してほしい、と。やはり四日間は短いですね。逆に、字幕が苦手なのに行ける日の都合のいい時間帯が全部字幕になってしまった、と。選べるようになるといいのですが。各映画館でどれだけ上映枠を用意できるかの問題にもなってきますね。
 二人で観に行って一人は字幕があって良かった、もう一人は無いほうが良かったとなった方たちもいたようで、やはり個人用字幕付きメガネがあれば…。

 もう少し字幕上映の期間を長くして選べるようになるといいのですが。今後の再上映はこの四日間の反応を受けて各映画館が決めることになるのかな…。
 私が行ったイオンシネマ茨木はもともと客入りが少なめなので、字幕だけが特に人が少なかったかはわかりませんが、その回はたくさん入っていた、とは言い難い状況でした。SNSでは満員立ち見などのポジティブの情報が目につきやすいですが、地方だとまだ映画の存在自体知られていないのかもしれません。


 現在日本語字幕付き上映を行っている・予定している映画館は、立川(東京)、姫路(兵庫)、八丁座(広島)、防府(山口)の4館です。公式サイトの情報の更新が追いつかないケースもありますので、お住まいの地域に近い映画館のサイトをこまめにチェックすることをおすすめします。リクエストもぜひ。
http://www.eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=548

 音声ガイドも当日うまくいかなかった人がいたようです。事前に動作確認しておくといいと思います。

【音声ガイド付き上映】
UDCast方式による音声ガイド上映を実施致します。
UDCastとは、「見えない」「見えにくい」方が、いつでもどこでも日本映画が楽しめるよう、携帯機器(スマートフォンタブレット端末)とイヤホンを使って音声ガイド付きで鑑賞して頂けるシステムです。
■『UDCast』の詳しい説明はこちら(http://udcast.net/index.html
■動作確認はこちら(http://udcast.net/demo.html



この世界の片隅に」日本語字幕版見に行ってきました - 九州DANDY
http://dandy3.com/movie/14715/
 こちらの感想は映画のネタバレなしで、映画館の様子をレポートされています。上映している映画館少なくて人に薦められないのわかりすぎます(TOT)


(2016年12月17日)
 金沢の映画館、シネモンドさんで2017年1月に2週間日本語字幕付き上映を行うそうです。

金沢 シネモンド
http://www.cine-monde.com/

字幕でせりふかみしめて 映画「この世界の片隅に」 中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20161217/CK2016121702000045.html


 宮古島の映画館、よしもと南の島パニパニシネマさんで12月23日から1月13日まで『この世界の片隅に』全回日本語字幕付きで上映されます。
http://www.just.st/index.php?in=303626&pan=top

(2016年12月28日・記事リンク追加)
2016年12月26日「この世界の片隅に」 片渕監督 舞台あいさつ 金沢 中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20161226/CK2016122602000044.html

字幕付き 聴覚障害者にPR 金沢で上映 /石川 毎日新聞 2016年12月16日 地方版 金志尚
http://mainichi.jp/articles/20161216/ddl/k17/200/301000c


(2017年2月6日)
この世界の片隅に』を日本語字幕付き+UDCast対応で上映 チネチッタ、「LIVE ZOUND」で2月11日実施!
プレスリリース発表元企業:株式会社チネチッタ
http://www.zaikei.co.jp/releases/444239/
 神奈川県川崎市駅前の「ラ チネチッタ・デッラ」で2017年2月11日から日本語字幕付き上映とiPod touchの無料レンタルが開始されます。CINE 8での上映は 「LIVE ZOUND」で体を包み込むような音響を体感できるとのことです。
http://cinecitta.co.jp/movies/detail/05264.html




以下ほんのりとネタバレ




















 一箇所だけ、冒頭の舟に乗る小さいすずさんが更に小さくなるところで字幕がかぶったんですが、その他の場面では大丈夫でした。ここはすずさんをあまり中央に配置すると背景が見づらくなっておさまりが悪いし、すずさんが小さいのでモロにかぶるし、どうすれば良かったんだろうな…と返す返すも残念でした。

 後半の歌と会話が重なるシーンでは右横に縦書きで歌詞が表示され、台詞に集中してほしい場面では〈♬〉のような表記になっていました。この辺りは耳で聞いていても台詞と歌詞のどっちを聞けばいいのやらとなっていたので、聞こえようが聞こえまいが等しく少しばかり混乱させられる演出ではありました。
 音声ガイドを聞きながらという状況だとどうなっていたのだろう。
 でも私は脳みその切り替え下手な方ので…普通(?)の人ならそんなに混乱しなかったのかもしれません。

 で、混乱しておきながら、やっぱり歌詞が全部表示されないのはもったいないと思う自分もおりまして、でも集中力が削がれるといけないからここはまあ仕方ないのかな〜でもな〜という感じで、どうしてほしいのか自分でも明確にわからないので監督に文句も言えない感じの不満に達しない程度のモヤモヤがちょっとだけありました。

(かば吉さんのツイートを引用します)

日本語字幕版で挺身隊が行進して行くときの歌とか終盤の「右手の歌」とかがある時は表示され、キャラクターのセリフを立てるときは略され、でもセリフかと思うと歌詞になり、字幕を作ったスタッフの思いが伝わる。 https://t.co/vpzywaxmT5

@kabakabakababaさんのツイート(https://twitter.com/kabakabakababa/status/800288256168370176?s=09)をチェック

 そうなんですよね、ものすごく考えに考え抜いてのあの字幕というのは伝わってきました。うーむ。

更に追記

「リンと 晴美と それから右手」- アニマゲ丼
https://t.co/BD2zHEGcIH
ネタバレありですが、良い考察記事です。
記事の趣旨とは違うのですが、私がモヤモヤしているのは受け取り手である私の中にある問題だ、というところまでは記事をアップした時点でもわかっていたのですが、それが何かよくわかっていませんでした。この記事を読んで思ったのは映画を三回も観ながら、素晴らしい演出、直近の一回では心配りの丁寧な字幕表示をしていると理解できていながら、台詞と絵と歌を映画を鑑賞しているリアルタイムで受け止めきれない自分自身がすごく悔しいんです。一度にたくさんを処理しきれない脳みそがつらい。切り替えもうまくできない。美味しいごちそうを味わって食べたいのに、かんですぐ飲み込むことしかできないのがもったいない。

 私が自分が楽しみたいだけじゃなく、みんなが映画を楽しめたらいいなって思うのは、こういう悔しさのおかげなのかな…。まだ整理できていない部分もあります。感傷的になってしまってすみません。

(2011年11月22日の記事より転記)

音の風景が広がる 「この世界の片隅に」前篇  - ZoaZoa日記
http://holozoa.hatenablog.com/entry/2016/11/16/183203
 昨日の記事の最後のほうで私は取り乱してほとんど泣きながら書いていたのですが、こちらの記事を読んで救われました。そんな目的でかかれたものではないのは承知しておりますが、ありがたかったです。