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往きて迷いし物語

もるあきがトールキン教授やPJ監督に翻弄されるブログ・『この世界の片隅に』備忘録

私はなぜ

 先日、『この世界の片隅にクラウドファンディングの制作支援メンバーズ通信の最終号が届きました。なんと80号、一年半に渡って制作の様子から完成を経てイベントの詳細なども届けてくれたものです。お疲れ様でした。そしてありがとうございました。集めたお金がどう使われたかの内訳も載っていました。メンバーズミーティング(パイロットフィルムの上映会)で「集めたお金は必要経費以外全部制作にまわします」と仰ってたように、本当にきちんと使ってくださっていました。思ったよりヒットしたから通信を打ち切るタイミングがズレたりしてないかな…スタッフさん大丈夫かなと密かに不安でしたが、その費用もちゃんとここから出ていました。金額を載せていいのかわからないけれど、世間で言われているより少ない金額であのパイロットフィルムは作られていたんだなあと。お礼が充実しすぎていたんだ…。監督と監督補の持ち出し分のこととか思うとやっぱり唸ってしまう。

 少し前に座談会の記事( 「この世界の片隅に」あなたはなぜ出資したんですか?(前編)文春オンライン http://bunshun.jp/articles/-/1717 (後編) http://bunshun.jp/articles/-/1718) がきっかけで、なぜ支援したのか?という流れがでてましたけれど、(「この世界の片隅に」あなたはなぜ出資したんですか?のまとめ - Togetterまとめ https://togetter.com/li/1092813)私は自分自身の状況とのタイミングも良かったからだと思っています。制作記を何年も見守っていた、原作のファンだった、監督の作品を見て信頼できると思った、そういうこともあるけれど、もしクラウドファンディングの募集の時期に映画『ホビット』の公開を控えていて、日本だけ二、三ヶ月も遅れるという状況だったとしたら、私はそのお金を渡航費用のために取っておきたくてかなりぐずぐず悩むことになっただろうなあというのが正直なところです。
 ほとんど趣味と時々美味しいものにしかお金を使いたくない人間なので、そこは惜しまないけれど、それでも、他に優先するものがなかった、趣味以外で必要なお金が少ない時期だった、そういう運の良さはありました。募集期間中忙しくてネットする暇もなくて支援できなかったと言っていた人も見かけました。私ももし体壊して入院などしていたら自分で動くことができなくて支援できなかったと思います。支援できた私はとても運が良かったと思います。

 「なぜ?」の答えはクラウドファンディングの企画が、何がなんでも出資する、全力で応援するという人だけでなくこういう運のいい人間をたくさん巻き込めるように間口を広げてくれたから、になるのでしょうか。地方在住でも支援できる仕組みはありがたいですよね。ロフトプラスワンの「ここまで調べた」イベントに行けなかったのが寂しかったですし。前に「支援しない選択肢はなかった」って書いたのだけど、それを選べる状況だったということでもあるんだよなと改めて思ったのでした。
 しかし最初にお金出した以外あまり応援していない…リアルでつながっている友人知人が少ないのでせっかく作って送ってくれたカードも余りまくっておる。

 映画に関してはすずさんが可愛すぎてけしからんとか数年後でいいからリンさんエピソード入れた完全版を…とかいろいろ思いはあります。ロングランもいいけどソフト化もなるべく早くしてほしい。思ったよりずっとヒットしてくれて嬉しいやらありがたいやらですしおかげで映画や原作に対するいろいろな感想や意見も読むことができました。ユリイカや他の雑誌も前から特集したかったけどタイミングが…みたいなところもあったのが映画化がいいきっかけになったのではないかな…。
 最終的に思うところは「内容が重いし今まで薦めにくかったけど原作読んで!『夕凪の街 桜の国』も!」なんですが、こうの先生のお名前でツイッター検索すると原作買ったっていう発言とか感想だとか読書アプリの結果表示なんかがぐっと増えているんですね(観測データがあるわけではなく個人の感想です)。この世界の片隅にだけでなくてね。今までは読んでもいちいちそれを言わなかっただろう人も改めて再読してつぶやいてたりする。現状にもうかなり満足しています。あ、でも原作の外国語版は増えてほしいかな…。ソフトの字幕についても要望を送らなきゃ…。買い逃したアクションも取り寄せないと…。